Nexus Playerの使い方

Nexus Playerは、グーグルが提供しているスマートTV向けのプラットフォーム『Android TV』を搭載した世界初のAndroid端末装置です。 2015年2月27日にソフトバンク/ワイモバイルから、3月10日にはグーグルプレイから発売され、製品の製造・サポートは(株)ASUSが行っています。

既に発売されていたグーグルのChromecastやApple TVなどと同じように、 テレビのHDMI端子に接続すれば、YouTubeやGYAO!、Huluなどのインターネット動画配信サービスを大画面のテレビで楽しむことができます。 また、Google Playの動画/ミュージックを再生したり、アプリやゲームをダウンロードしてテレビで楽しめる特徴があります。
また、Nexus Playerの操作は付属している専用リモコンで行いますが、リモコンにはマイクが搭載されており、コンテンツを音声で検索できる特徴もあります。 更に、スマートフォン/タブレットやパソコンの画面をテレビに表示できるキャスト機能を備えているなど他の機器との連携も可能です。

Nexus Player Nexus PLayer本体とリモコンの写真を右に掲載しましたが、本体の形状は直径12cm、高さ2cmの円形であり、 ホームネットワークとの通信は内蔵した無線LAN規格IEEE802.11acのWi-Fiで行います。 本体に接続してある2本のケーブルは、テレビに接続するためのHDMIケーブルと電源アダプタに接続するUSBケーブルです。 なお、リモコンはBluetooth(Ver.4.1)を使用しています。

Nexus Playerの利用例を示すネットワーク接続図を図1に示しましたが、他のホームネットワーク機器と連携して次のような使い方ができます。

  • インターネット上の各種動画サービスをテレビで視聴する
  • ホームネットワーク上のサーバー機器のコンテンツをテレビで視聴する
  • スマートフォン/タブレットやPCで見ているコンテンツをテレビに表示する
  • Google Playのゲームや情報サービスをテレビで楽しむ

以下では、Nexus Playerを利用するために必要な、

  • Nexus Playerの初期設定と表示画面
  • Nexua Playerのいろいろな使い方(上記の事例等)

について紹介します。

図1 Nexus Playerの使い方

Nexus Playerの使い方


<関連情報>
Nexus Playerが採用しているスマートTV向けプラットフォーム「Android TV」はソニーやシャープ、フィリップスのデジタルTVが採用する予定です。 このようなテレビOSにはパナソニックのテレビに搭載される「Firefox OS」やサムスンの「Tizen OS」、LG電子の「Web OS」などがあります。






Nexus Playerの初期設定と表示画面

Nexus Playerは1.8GHzのクワッドコアAtomプロセッサーとグラフィックエンジンを搭載し、メモリは1GB、ストレージは8GBを備えており、 OSはAndroid TVを使用しています。
外部接続端子はHDMIポート及びマイクロUSBポートと電源アダプタ用の端子を備えています。 電源スイッチは無いので、付属の電源アダプタ(DC 18W)を接続すれば、電源を入れっぱなしで使用する形となります。

Nexus Playerを使い始める際には初期設定が必要となるので、その手順を以下に紹介しておきます。

(1)リモコンのペアリング
Nexus Playerに電源アダプタを接続すると初期設定が始まります。Nexus Playerの操作は付属の専用リモコンで行うので、まず最初にこのリモコンのボタンを押して、 Nexus Playerとリモコンのペアリング(Buluetoothの接続設定)をします。

(2)無線LANとの接続設定
次に、ホームネットワークを構成している無線LANルータとNexus PlayerがWi-Fiで通信できるようにするために、 無線LANルータのSSIDとパスワードをNexus Playerに入力します。 これらを入力する指示がテレビ画面上に表示されるので、リモコンを用いてソフトウェアキーボードで入力できます。
Nexus Playerは超高速な無線LAN規格のIEEE802.11acに対応している製品ですが、 無線LANルータはIEEE802.11aやIEEE802.11nに対応している製品であればWi-Fiで自動接続されます。

(3)Googleアカウントへのログイン
次に、Nexus PlayerをGoogle Play等と連携させるためにGoogleアカウントでログインを行います。 事前にスマートフォン等でGoogleアカウントを取得してあれば、スマートフォンを用いてNexus Playerの登録/ログインが簡単に行えます。
まず、スマートフォン等のWebブラウザアプリを用いて、指定された登録用URLにアクセスします。 続いて、テレビ画面上に表示されている登録用の数値を登録画面で入力すれば、Nexus Playerの登録及びログインが完了して、 Nexus Playerが使えるようになります。

Googleにログインすれば、Google Playの動画/音楽等やNexus Playerにプリインストールされているアプリがテレビ画面に表示されて、 これらを利用できるようになります。(図2を参照)
アプリやコンテンツを使い込んでいくと、ユーザーにお勧めのGoogle Playの動画やYouTube動画などのコンテンツがこのホーム画面に表示されるようになります。

<製品の入手方法、価格>
Nexus Playerはソフトバンクショップ/ワイモバイルショップやGoogle Playで購入できます。税抜き価格は12,800円。
また、家電量販店やアマゾン でも取り扱うようになっています。

図2 Nexus Playerのホーム画面例

Nexus Playerのホーム画面例




Nexua Playerのいろいろな使い方

Nexus Playerはインターネット上の動画配信サービスを直ぐに利用できるように、Google PlayやYouTube、Huluなど主なアプリを標準で搭載しており、 図2のように、これらがホーム画面に表示されます。
また、新たなアプリをGoogle Playからダウンロードして利用することもできます。 例えば、各種の動画配信サービスに接続するためのアプリや動画のプレーヤーアプリ、ビデオマーケット用アプリ、料理アプリなどが用意されています。

(1)動画配信サービスのコンテンツをテレビで視聴
Nexus PlayerにプリインストールされているアプリやGoogle Playからダウンロードしたアプリを用いて動画配信サービスにアクセスします。主なものとしては、
 ・YouTube
 ・Hulu
 ・GYAO!
 ・Daily Motion、他
などがありますが、ドコモやau、ソフトバンクなどが運用しているキャリア系配信サービスは未だ対象にはなっていません。
配信される動画の画質は基本的には720pですが、YouTube等の1080pの動画もスムーズに再生できています。

(2)ホームネットワーク内のサーバ機器のコンテンツを再生
動画再生用アプリをNexus Playerにダウンロードしておくと、ホームネットワークに接続されているサーバ機器のコンテンツをストリーム再生することができます。
このようなアプリとしては「Archos Video Player Free」が利用できます。 但し、このプレーヤーアプリは機器間相互接続方式のDLNAには対応しておらず、UPnP対応のサーバー機器が対象となります。 例えば、パソコン、NAS(LAN接続HDD)nasneなどに保存されている動画等を再生することができます。
図3のように「Archos Video Player Free」アプリを用いた場合に検出されているサーバ機器の一覧を図4に掲載しました。 また、この中のNAS(LANDISK)に保存されている動画のリストを図5に掲載してあります。
<注意点>
Twonky BeamのようなDLNA対応アプリはNexus Playerにはインストールできていません。また、DTCP-IP対応アプリも利用できていません。

(3)スマートフォン/タブレットとの連携
Nexus Playerと連携するためのアプリをスマートフォン等にインストールしておくと、 Chromecast端末と同じように、 スマートフォンで操作してインターネット動画をNexus Playerで再生させることができます。 例えば、YouTubeやHuluはGoogle Castに対応しているので、 スマートフォンで見ているYouTubeやHuluの動画をNexus Playerにキャストして大画面のテレビで視聴することができます。 この時、キャストしている動画の早送り/巻き戻し/一時停止/音量調整などの操作はスマートフォンで行えます。
また、キャスト機能を備えているアプリのChromecastやLocalCastを利用すると、スマートフォンで見ているコンテンツを大画面のテレビに表示することもできます。

(4)パソコンとの連携
キャスト機能を利用すると、Nexus Playerを接続したテレビ画面上にパソコンの画面を表示させることができます。
例えば、ブラウザソフトのGoogle Chromeに拡張機能「Google Cast」を追加すると、 パソコンで表示しているブラウザのタブをNexus Playerにキャスト出来るのでテレビに表示させることができます。
拡張機能「Google Cast」を追加した例を図6に掲載しました。右上のNexus Playerをクリックすると、このブラウザのタブをテレビ画面に表示できます。
また、パソコンの画面全体をミラーリングしてNexus Playerでテレビに表示させることも可能です。

(5)ゲームを楽しむ
Nexus Player向けのゲーム(有料/無料)がGoogle Playに用意されており、ダウンロードして楽しむことができます。 付属のリモコンでゲームのコントロールができますが、専用のゲームコントローラも発売される予定です。
また、スマートフォン/タブレット用のアプリ「Android TV Remote Control」を用いると、画面をタッチしてNexus Playerをリモート操作できるので、 ゲームコントローラとしても利用できます。

<注意事項>
Google Playで配信しているNexus Player向けアプリは、スマートフォン等のアプリに比べると大変少ない状況です。 これは、スマートフォンアプリはタッチ操作が前提なのでリモコン操作のNexus Playerには向いていない点が理由の一つとして挙げられます。 しかし、今後改善されてアプリの数も拡大していくと予想されます。


図3 「Archos Video Player Free」アプリ

「Archos Video Player Free」アプリ


図4 ホームネットワークに接続されているサーバ機器の一覧

ホームネットワーク上サーバ機器の一覧


図5 NAS(LANDISK)に保存されている動画のリスト

NAS(LANDISK)に保存されている動画のリスト


図6 パソコンとの連携(拡張機能Google Castの利用)

パソコンとの連携(拡張機能Google Castの利用)