AnyCast(エニーキャスト)をWiFiルーターに接続
AnyCast(エニーキャスト)をホームネットワークのWiFiルーターに接続すると、 スマートフォンやタブレット、パソコンをWiFiルーターを介してAnyCastに接続することができます。 従って、AnyCast(形状は右写真を参照)がつながっているテレビにスマートフォン等の画面を表示させる場合は、 AnyCastとスマートフォンが直接に通信するのではなくて、WiFiルーターを介して通信することになります。(図1を参照)
図1 AnyCast(エニーキャスト)の使い方
一方、WiFiルーターを使用しないでスマートフォン等の画面をテレビにそのまま表示させる方法(ミラーリング)については、
「AnyCastの使い方(1)」のページで紹介していますが、
この場合はインターネットコンテンツはスマートフォンの通信回線(5G、4Gなど)を使用して通信しているので、
通信容量の制限などの影響を受けます。
特に、スマートフォン等でインターネット動画(Youtube、動画配信サービス、他)を視聴して、
この動画をAnyCastがつながっている大画面のテレビなどで見る場合は、通信回線で利用できる通信容量の上限が心配になってきます。
例えば、高画質の動画を視聴すればGBクラスの通信容量を直ぐに使ってしまうことになります。
従って、AnyCastとスマートフォンを家庭のWiFiルーターに接続できれば、
WiFiルーターがつながっている固定回線(フレッツ光、ニューロ光、等々)
を使ってスマートフォンで動画を視聴できるので通信容量の上限等を心配しなくて済みます。
そして、このスマートフォンの画面はWiFiルーターを介してAnyCastにストリーミングされます。
また、AnyCastはWiFiの2.4GHz帯しか使用できないので、
スマートフォンをWiFiの5GHz帯で使用している場合は両者をつなぐミラーリングはできませんが、
WiFiルーターを介している場合はスマートフォンのWiFiを5GHz帯で使うことも可能になります。
ここでは、AnyCast(エニーキャスト)をWiFiルーターに接続してスマートフォンの画面をテレビに表示する場合について、 下記の内容を紹介していきます。
- AnyCastをWiFiルーターに接続するメリット
- AnyCastの設定 -WiFiルーターに接続する方法-
- AnyCastを使用する時の注意点
<AnyCast(エニーキャスト)の価格情報>
<関連ページ>
「AnyCastの使い方(1)」
- AnyCastの概要
- AnyCastの設定 -ミラーリングの使い方-
- AnyCastを使用する時の注意点
「Chromecast(クロームキャスト)の使い方(2)-具体的な利用例-」
- YouTubeの視聴
- スマートフォン内コンテンツの視聴
- スマートフォン画面をTVに表示、等
<参考ページ> スマートフォンを便利に使える色々な方法
- 「スマートフォンの使い方」
スマートフォンの色々な使い方を紹介しています。 - 「SwitchBotの使い方 -スマートホームを作る-」
スマートフォンで玄関の錠を開けるなどスマートホームで何ができるかを紹介しています。 - 「スマートスピーカー「Google Home」の使い方」
スマートフォンで照明やエアコンをつける方法を紹介しています。 - 「nasneの使い方(1)」
スマートフォンでテレビ番組を見たり、録画設定をする方法を紹介しています。家庭内でも外出先でも行えます。 - 「スマートカメラ「ATOM Cam」の使い方」
スマートフォンで家庭内の見守りカメラや監視カメラを見たり、音声で会話もする方法を紹介しています。
AnyCastをWiFiルーターに接続するメリット
AnyCastとスマートフォン等をWiFiで直接接続して、
スマートフォン等の画面をAnyCastがつながっているテレビに表示する場合(ミラーリング)は、
インターネットコンテンツはスマートフォンの通信回線(5G、4Gなど)を使用して通信することになります。
この時、インターネット動画(Youtube、動画配信サービス、等々)等の容量の大きなコンテンツを利用すると、
動画等をストリーミングする際に通信回線の通信容量を大幅に使用することになります。
スマートフォンの通信回線で利用できる契約容量が少ない場合は、動画を視聴すると直ぐに容量制限をオーバーしてしまうことになります。
しかし、家庭内にインターネット固定回線(フレッツ光、ニューロ光、その他)が引かれていて、WiFiルーターが設置されていれば、
容量制限のない固定回線にスマートフォンを接続して動画を視聴して、
この視聴画面をAnyCastにストリーミングしてテレビに表示させることが出来るので通信容量を心配しないで済みます。
この状況を図2に示しました。WiFiルーターは通常は2.4GHz帯と5GHz帯の周波数を利用できますが、
AnyCastは2.4GHz帯しか対応していないのでWiFiルーターとは2.4GHzで通信することになります。
スマートフォン等は2.4GHzと5GHzの両方に対応しているので5GHzを利用することが出来ます。
図2では5GHzを使用している場合になっています。(もちろんスマートフォンで2.4GHzを使用することもできます)
図2 AnyCast(エニーキャスト)をWiFiルーターに接続した場合
AnyCast(エニーキャスト)の設定
-WiFiルーターに接続する方法-
AnyCast(エニーキャスト)をWiFiルーターに接続する手順について紹介します。
まず、AnyCast本体に付属のWiFi&USBケーブルを接続して、本体をテレビのHDMI端子に挿します(図3を参照)。
そしてUSB電源アダプタを100Vコンセントにつなぐと、以下の図4-1や図4-2に示したような初期画面がテレビに表示されます。
この初期画面はAnyCastのメーカーやファームウェアのバージョンによって異なることがあります。
基本的には、最初にスマートフォンをAnyCastに接続する際に必要となるデバイス名とパスワード(通常は「12345678」となっている)、
及び、設定用アプリ「EZMira」を用いてスマートフォンをAnyCastに接続する際のQRコードが表示されています。
また、画面右上には、スマートフォンとAnyCastの接続状況や、AnyCastとWiFiルーターとの接続状況が表示されています。
図3 AnyCast(エニーキャスト)の接続構成
図4-1 テレビに表示される初期画面例1
図4-2 テレビに表示される初期画面例2
次に、AnycastをWiFiルーターに接続するための専用アプリ「EZMira」(右図)
をPlayストアやApp Storeからダウンロードしてスマートフォンにインストールしておきます。
以下では、このアプリを用いて設定する手順について紹介していきます。
なお、ここではスマートフォンとしてXperia(OSはAndroid)を用いています。
WiFiルーターに接続するためのスマートフォンでの設定
① EZMiraを起動したときの初期画面で「EZMira App」の部分 (図5の〇印の部分) をタップするとスマートフォン名が表示された図5のような画面になります。
② 図5の画面で「Scan QRCode to connect wifi」をタップしてテレビ画面のQRコードを読み取ると、 図6のように読み取りが開始されます。
図5 EZMiraの画面 |
図6 QRコードを読み取る |
③スマートフォンがAnyCastを認識して、両者の接続が完了したことが図7のように表示されます。
④図7の「完了」をタップすると、図8のようにAnyCastのデバイス名が表示されます。
図7 スマホとAnyCastの接続完了 |
図8 AnyCastのデバイス名が表示 |
⑤次に、AnyCastのデバイス名をタップして(図9)、更に右上の歯車アイコンをタップすると、 図10のようにインターネットへの接続設定画面になります。
⑥図10の設定画面で「インターネット」をタップします。
図9 AnyCastデバイスを選択 |
図10 インターネットへの接続設定 |
⑦図11のように近くのWiFi環境が表示されるので、家庭内のWiFiルーターのSSIDを選んでパスワードを入力します。
⑧WiFiルーターに接続すると図12のようにインターネットの部分にSSIDが表示されます。
図11 SSIDを選びパスワード入力 |
図12 WiFiルーターに接続完了 |
⑨この段階で、スマートフォンの画面をテレビにストリーミングできるようになっており、 テレビの画面上には図13-1や図13-2のように画面右上にWiFiルーターとAnyCastが接続されていることが表示されています。
図13-1 テレビの画面例1(右上に接続状況が表示されている)
図13-2 テレビの画面例2(右上に接続状況が表示されている)
スマホ画面をテレビに表示するには
スマートフォンの「設定」メニューの中の「機器接続」を使って操作を行います。
なお、この「設定」や「機器接続」の名称はスマートフォンの機種によって異なる場合があります。
ここではXperiaを用いた場合を紹介しています。
⑩図14のように「機器接続」の中の「機器の設定」で表示される「キャスト」をタップします。
「スクリーンミラーリング」を用いても画面表示は可能ですが、表示ができない場合もあるので注意してください。
⑪すると、図15のようにデバイス名が表示されるので、「AnyCast」を選びます。
図14 キャストをタップする |
図15 AnyCastをタップする |
<参考1>
ここでは、スマートフォンとしてはXperiaを用いた場合の画面表示について記載しましたが、
他の機種の場合は下記のようなアプリが用意されています。
(例1)Galaxy:「クイックメニュー」の中の「SmartView」
(例2)iPhone:「コントロールセンター」の中の「画面ミラーリング」
<参考2>
Windowsパソコンの画面をAnyCastを介してテレビに表示する場合は、
「設定」の「ディスプレイ」の中から『ワイヤレスディスプレイに接続する』を選びます。
するとパソコン画面の右側に対応デバイスが表示されるので、その中からAnyCastを選ぶとパソコン画面がテレビに表示されます。
「プロジェクションモードの変更」を「複製」にすると、パソコンとテレビの両方をディスプレイとして利用できます。
AnyCastの接続を終了するには
スマートフォンを用いて図17の画面に戻ってから、下記のようにAnyCastの切断操作を行います。
⑫図16のように接続済みの状態になっているので、AnyCastをタップします。
⑬すると、図17のように「解除を開始」が表示されるので、これをタップします。
図16 AnyCastをタップ |
図17 「解除を開始」をタップ |
AnyCast(エニーキャスト)を使用する時の注意点
上記しましたように、スマートフォン等の画面をテレビに表示させるのは、スマートフォンの操作だけで簡単に行うことができます。
この時の注意点としては、次のような点が挙げられます。
WiFiルーターに接続してAnyCastを利用する場合は、スマートフォンを家庭のインターネット回線に接続してネット動画を視聴できるので、 スマートフォンの契約回線を使わないで済むため通信容量の上限を心配しないで済みます。
スマートフォンで視聴しているネット動画をテレビに表示する他の方法としては、
Chromecast、
Nexus Player、
Amazon Fire TVなどを利用するキャストがあります。
このキャストの場合は、スマートフォンを用いてネット動画をChomecast等にキャストした後は、
ネット動画はChromecast等で直接に受信してテレビに表示することになるので、AnyCastの場合とは状況が異なります。
つまり、テレビに表示された後はスマートフォンは動画のストリーミングには関与していません。
従って、スマートフォンを別の用途に使うことが可能です。
Chromecast等でのストリーミングを停止する時にスマートフォンを操作するだけで大丈夫です。
今回のAnyCastを用いてネット動画をテレビに表示する場合は、スマートフォンの画面がそのままテレビにストリーミングされるので、 スマートフォンはそのために専有されており、Chromecastのようなストリーミングとは異なっていることに注意してください。
有料の動画配信サービス(Hulu、 NETFLIX、Amazon prime video、他)のコンテンツは著作権で保護されているため、 動画をテレビなどに表示するには機器がHDCP(コピーガード)に対応している必要があります。 AnyCastはHDCPには対応していないので(上記のChromecast等は対応)、 このような動画はテレビに表示できません。但し、音声は聞こえます。
次に、AnyCastのWiFiは2.4GHz帯の周波数のみに対応しています。 従って、初めにスマートフォンとAnyCastを接続設定する時はスマートフォンのWiFiを2.4GHz帯にしておく必要があります。 そしてAnyCastがWiFiルーターに接続された後は、スマートフォンのWiFiを5GHz帯に変更しても大丈夫です。 WiFiルーターは通常は2.4GHz帯と5GHz帯の両方に対応しているので、 WiFiルーターとスマートフォンの間は5GHz帯で通信して、WiFiルーターとAnyCastの間は2.4GHz帯で通信できるからです。
AnyCastは多くのメーカーから発売されており、AnyCastのファームウェアも色々なバージョンがありますが、
一般的には今回説明した手順で接続設定が行えます。
AnyCastの最新バージョンの初期画面の例を図18に掲載しました。
画面の右上には、AnyCastがインターネット(WiFiルーター)に2.4GHz帯で接続されていることが表示されています。
図18 ファームウェアを更新した場合の初期画面
<関連ページ>
「Chromecast(クロームキャスト)の使い方(2)-具体的な利用例-」
- YouTubeの視聴
- スマートフォン内コンテンツの視聴
- スマートフォン画面をTVに表示