低価格TENVISネットワークカメラ「JPT3815」の使い方(1)
- 有線と無線で接続設定 -
ネットワークカメラは小型で低価格な製品が発売されるようになり、
一般家庭でもペットや子供やお年寄りなどの様子を離れたところから知るための「見守り」や、
防犯用の監視モニタなど幅広く使われるようになっています。
家庭でも利用できるネットワークカメラは、カメラの向きを上下左右に振ることができるパン/チルト機能を備えているかによって価格に大きな差があり、
パン/チルト機能を持つ製品は通常は2万円程度しますが数千円で購入できる製品も発売されるようになりました。
このような低価格でパン/チルト機能を持つ代表的なネットワークカメラとしては、
以下の写真のようなTENVIS社(中国)が製造している機種「
JTP3815
」があります。
赤外線LEDライトによる暗視機能も備え、家庭内だけでなく外出先などの外部からでもインターネットを介してパソコンやスマートフォン等でカメラ映像が見れる特徴があります。
日本国内では代理店などから販売されていますが、取り扱い説明書が英語であったり、動作させるまでのカメラ設定が難しいなどの意見があります。
しかし、いくつかの注意点に気をつければ容易に設定が行えます。
ここでは、このTENVIS社のネットワークカメラ「JPT3815」を取り上げて、ホームネットワークへの接続設定や操作方法などの使い方について紹介します。 説明の内容は製品に同梱されている英語のマニュアル(2013年版)をもとに紹介しています。
紹介内容
- ネットワークカメラTENVIS「JPT3815」の特徴、仕様
- ネットワークカメラのシステム構成
- ネットワークカメラTENVIS「JPT3815」の設定 -最初は有線でルーターに接続する-
- ネットワークカメラTENVIS「JPT3815」ののワイヤレス(無線)接続
<関連ページ>
ネットワークカメラ「JPT3815」の映像をインターネットを介して見るためのDDNSの設定や使用例については、
「TENVISパン/チルト/暗視ネットワークカメラの使い方(2)
-インターネットを介して見る-」
スマートフォンを用いてカメラ映像を見る場合の設定や使い方については、
「TENVISパン/チルト/暗視ネットワークカメラの使い方(3)
-スマートフォンで見る-」
<参考ページ>
ネットワークカメラ全般については、「ネットワークカメラ -特徴と製品例-」のページをご覧ください。
IO DATA社の高解像度(130万画素、1280x960ピクセル)のネットワークカメラQwatch「TS-WLCAM」については、
「ネットワークカメラQwatch「TS-WLCAM」の使い方(1) -接続/登録設定してスマートフォンで見る-」
TENVISネットワークカメラ「JPT3815」の特徴、仕様
TENVIS社のネットワークカメラ製品「JPT3815」は、パン/チルト機能と暗視機能を備えた低価格なネットワークカメラです。
無線LAN(W-Fi)にも対応しているので100Vコンセントがあれば家庭内に自由に設置することができ、
パソコンやスマートフォンなどを用いてカメラ映像を見たり音声を聞くことができます。
また、家庭内だけでなく外出先などの外部でもインターネットや公衆回線(LTE、3Gなど)を利用してパソコンやスマートフォンでカメラ映像を見ることができ、
パン/チルト操作を行うことができます。
更に、カメラ映像を保存することやメールによるアラームサービスなどの機能も備えており、
低価格なネットワークカメラでありながら十分な機能を持っています。
主な仕様
- 有線LAN:IEEE802.3(100Base-TX、10Base-T)
- 無線LAN:IEEE802.11 b/g(Wi-Fi対応)
- カメラの画素数:30万画素(CMOSセンサー)
- 画面サイズ:640x480、320x240、240x160
- フレームレイト:最大30fps(フレーム/秒)
- パン機能:左右270度
- チルト機能:上下90度
- ズーム機能:無し
- 暗視機能:赤外線LEDライトを搭載
- 明るさ/コントラスト:調整可能
- 音声:マイクとスピーカーを搭載しており、音声を聞いたり会話も可能
- 動体検知機能:有り
- 静止画の保存:可能
- 動画の保存:検知された場合に、見ているPCに動画を自動で保存
- カメラ台数:管理画面で最大9画面までコントロール可能
TENVISネットワークカメラ「JPT3815」のシステム構成
実際に使用したネットワークカメラの接続構成例を以下に掲載しました。
ネットワークカメラTENVIS「JPT3815」は無線LANで接続し、無線LANルータはBuffalo社の
「
WZR-HP-AG300H
」を使用しています。
また、インターネットに接続したり、ホームネットワーク内の機器にIPアドレスを割り振るルータとしてはBuffalo社の有線LANルータ
「
BHR-4RV
」を使用していますので、
上記の無線ルータはルータ機能をオフにしてアクセスポイントとして使用しています。
パソコンのOSはWindows Vista、ブラウザはInternet Explorer(Ver.9)を使用しています。
スマートフォンは、ソニーエリクソンの「Xperia acro HD」を使用しており、OSはAndroid 4.0にバージョンアップしてあります。
家庭内ではWi-Fiで無線ルータ(アクセスポイント)に接続してカメラ映像を見ることができ、
外出先では3G回線を利用してインターネットに接続しています。
また、外出先ではテザリングを利用してノートパソコンをインターネットに接続するのにも利用していますが、
この状態でもスマートフォンやノートパソコンでカメラ映像を見ることができています。
ネットワークカメラの接続構成例
(有線ルータをルータとして使用し、無線ルータはアクセスポイントとして使用)
TENVISネットワークカメラ「JPT3815」の設定
-最初は有線でルーターに接続する-
最初に行うネットワークカメラの接続設定は、ネットワークカメラとパソコンを有線でルーターに接続して行います。
有線での接続設定が終了してパソコンでカメラ映像を見れるようになったら、LANケーブルをはずしてワイヤレス(無線)での接続設定を行います。
(1)設定の開始
TENVIS「JPT3815」に同梱されているCDをパソコンに挿入すると次のような画面が立ち上がるので、「English」をクリックします。
(2)設定用画面の選択
続いて表示される次のような画面の中の「IPCamWizard」をクリックします。
(3)セッティングモードの選択(Select the Setting Mode)
続いて表示される次のような「IP Cam Wizard」の中の「Wizard Mode」をクリックするとカメラの設定が開始されます。
(4)ケーブルを接続(Step 1:Connect the Cable)
ネットワークカメラとパソコンをLANケーブルを使用してルーターに接続しておき、「Next」をクリックします。
(5)カメラを選択(Step 2:Select Camera)
ホームネットワークに接続されているネットワークカメラが以下のように表示されるので、「Next」をクリックします。
<注>Name、IP Address、Port等は工場出荷時の初期値が表示されます。
(6)IPアドレスの設定(Step 3:Setting IP Address)
IP Address、Port、Gateway、Access URL等は工場出荷時の初期値が表示されるためホームネットワークのIPアドレス等の設定値とは異なっている場合があります。
従って、このままではホームネットワークに接続できないので、「Manual Set」をクリックしてこれらの内容を変更します。
変更前(初期状態)
(7)初期値の変更(Munually set the IP address)
IPアドレス「192.168.*.**」の「*」の部分はホームネットワーク毎に異なるので、
使用しているホームネットワークのIPアドレスをパソコンで事前に確認しておきます。ここでは「12」になっています。
また、「**」の部分は接続されている機器毎に異なりますので、他の機器が使用していない数値を選んで入力します。ここでは「29」にしてあります。
Portは標準的な80を入力してあります。
GatewayはIPアドレスの最後の数値を1にしておきます。
変更が終了したら「OK」をクリックします。
(8)変更後の確認(Step 3:Setting IP Address)
IPアドレス等の変更が終了すると、次のような画面が表示されて有線での接続設定が完了します。
Access URLの部分に「赤い矢印」が現れて点滅するので、「Open」をクリックするとブラウザが立ち上がり、
パソコンでカメラ映像を見たり、カメラの設定を確認・変更することができます。
ブラウザはInternet Explorer 9を使用しています。
変更後
(9)ネットワークカメラ映像の表示準備
(8)で「Open」をクリックすると次のようなブラウザが立ち上がるので、
一番上の「Internet Explorer」をクリックするとカメラ映像の表示に必要なプラグイン「ActiveX Plug-in」のインストールが開始されます。
表示される指示に従ってインストールを行います。
(10)ネットワークカメラ映像の表示
(9)のインストールが終了すると以下のようなカメラ映像画面が表示され、パソコンのブラウザ(IEを使用)でカメラ映像を見ることができます。
右側のコントロール画面を用いてパン/チルトなどの各種操作を行えます。
<参考>ブラウザとしてFirefoxを用いた場合
パソコンのブラウザとしてFirefoxを用いた場合は以下のように表示されます。
なお、Google ChromeやSafariを用いた場合も同様です。
Internet Explorerの場合はマルチ画面表示や音声機能、録画機能、タイムスタンプ機能が利用できますが、他のブラウザでは利用できません。
(11)ネットワークカメラの各種設定
(10)の画面で一番右上の赤丸で囲んだ「設定アイコン」をクリックすると、カメラの設定状態の確認や変更が行える以下のようなブラウザ画面を表示できます。
左側のメニューを選択すると、「システム」、「ネットワーク」、「アラームセット」、「マルチカメラ」などの各種設定の確認や変更が行えます。
カメラ映像の表示画面に戻るにはメニューの上の「BACK」をクリックします。
TENVISネットワークカメラ「JPT3815」のワイヤレス接続
ネットワークカメラをLANケーブルでつないだ有線による接続設定を行ってカメラ映像がパソコンで見れるようになってから、
「JPT3815」のワイヤレス(無線)接続設定を行います。
ネットワークカメラをつないであるLANケーブルは事前に取り外しておきます。
(1)カメラのアカウントとパスワードを入力
有線での接続設定の(8)の表示画面で「Next」をクリックすると、カメラのアカウント(User)とパスワード(pw)
を入力するための以下のような画面が表示されるので、両者をボックス内に入力します。
これらはネットワークカメラ本体の底面に記載されています。
デフォルトではアカウントはAdmin、パスワードはnull(空欄のまま)となりますが、カメラのパスワードを変更した場合はそれを入力します。
入力後に「OK」をクリックし、続いて「Next」をクリックします。
(2)ステップ4:ワイヤレス接続の設定(Step4:Set Wireless Lan)
続いて以下のようなワイヤレス接続の設定を行う画面が表示されます。
カメラが検出した無線ネットワークのリストが左側に一覧表示されるので、
使用している無線LANルーター(アクセスポイント)のSSIDが表示されているか確信しておきます。
このSSIDを選択すると右側のボックス内に表示されるので、続いて無線LANルーターのパスワードを「Share Key」のボックス内に入力します。
このパスワードは無線LANルーター本体に記載されているので、これを使用します。
続いて、「Using Wireless Lan」にチェックを入れて、「Apply」をクリックします。
<注>SSIDが表示されない時は「Scan」をクリックします。
(3)カメラ再スタートのカウントダウン
(2)で「Apply」をクリックすると、無線LAN(Wi-Fi)での接続登録が開始され、以下のように接続完了までカウントダウンが行われます。
<注>無線LANルーターのIDとパスワードの入力画面が現れるケースもあります。
以上でワイヤレス接続の設定が終了するので、カメラ映像がパソコンで見れるか確認しておきます。
<関連ページ>
ネットワークカメラ「JPT3815」の映像をインターネットを介して見るためのDDNSの設定や使用例については、
「TENVISパン/チルト/暗視ネットワークカメラの使い方(2)
-インターネットを介して見る-」
スマートフォンを用いてカメラ映像を見る場合の設定や使い方については、
「TENVISパン/チルト/暗視ネットワークカメラの使い方(3)
-スマートフォンで見る-」