B's 動画 on TV(旧Ultimate CS)の使い方
(インストール、設定、視聴)
「B's 動画 on TV」は、パソコン内やインターネット上のマルチメディアコンテンツを、
ネットワークメディアプレーヤーやゲーム機、デジタルTV、
他のパソコンなどのクライアント機器にホームネットワーク
(家庭内LAN)を介して配信することができるコンテンツサーバソフトです。
トランステクノロジー社が開発したソフトであり、以前は、「Ultimate CS PRO」という製品名で発売されていましたが、
2009年10月に「B's 動画 on TV」という名前で新たに発売されました。
販売元は、動画のライティング、オーサリング、録画等を行える「B's」シリーズを販売している
ソースネクスト社です。
プレス発表
商品紹介
「B's 動画 on TV」は、次のような特徴を持っています。
パソコン内の動画・静止画・音楽をクライアント機器に配信
機器間相互接続方式のDLNAを利用しているので、
「B's 動画 on TV」で共有(公開)設定した動画・静止画・音楽などのマルチメディアコンテンツをDLNA対応のクライアント機器や
UPnP AV対応のクライアント機器を用いて再生・視聴することができます。
itunesを利用している場合は、そのライブラリを登録しておくとクライアント機器で音楽再生ができます。
ファイル形式を変換して配信
トランスコード(ファイル形式の変換)機能を利用して、DLNAが対応していないファイル形式のコンテンツもクライアント機器で再生できます。
BRAVIAやREGZAなどのDLNA対応デジタルTVがホームネットワークを介して再生できるのはMPEG2が中心ですが、
トランスコード機能を利用してWMVやFLV等の動画ファイルもデジタルTVで再生できるようになります。
インターネットコンテンツを配信
ニコニコ動画、YouTubeなどのインターネット映像サービスにアクセス・接続できるので、
「B's 動画 on TV」を介することにより、ネットワークメディアプレーヤーを接続したテレビやデジタルTVなどでインターネットコンテンツを再生・視聴できます。
この機能はUltimate CSには無くて、高機能バージョンのUltimate CS PROに付加されていました。
動画・静止画・音楽のプレーヤーソフト
「B's 動画 on TV」はコンテンツサーバソフトとしてだけでなく、プレーヤーソフトとしても機能します。つまり、
「B's 動画 on TV」がインストールされているパソコン内のコンテンツを再生するプレーヤーソフトとして使用でき、
更に、他のパソコンにインストールされているコンテンツサーバソフトにアクセスして、
そのパソコン内のコンテンツをホームネットワークを介して再生することもできます。
<TVersityとの違い>
フリーソフトのTVersityは、機器間の相互接続性を保証したDLNAの正式認証ソフト(DLNAロゴを取得)では無く、
ソニーBRAVIAや東芝REGZAなどのDLNA認証デジタルTVのようにTVersityを認識できない機器があります。
しかし、「B's 動画 on TV」を使用すると、BRAVIAやREGZAを用いてパソコン内のコンテンツにアクセスでき、
トランスコード機能も利用できます。
また、TVersityはコンテンツを配信するサーバ機能だけですが、「B's 動画 on TV」
はサーバ機能とクライアントプレーヤー機能の両者を持っています。
DLNAの詳細については、「DLNAとは」、
「DLNAのバージョン」のページをご覧ください。
以下では、
- 「B's 動画 on TV」のインストールと各種設定
- 「B's 動画 on TV」で何ができるか
など「B's 動画 on TV」の使い方について紹介します。
なお、「B's 動画 on TV」やTVersityなどのコンテンツサーバソフトを使用してマルチメディアコンテンツを活用できるデジタルホームの詳細については、
- デジタルホームへ向けて(動画・静止画・音楽をホームで利用するシステムの構築)
- デジタルホームの作り方(マルチメディアホームシステムの作り方について)
等のページをご覧ください。
「B's 動画 on TV」のインストールと各種設定
インストール
「B's 動画 on TV」のインストールは指示に従って行えば簡単に完了できます。
その際にQuickTimeのインストールが要求されますが、PCにインストールされていなければ指示に従ってインストールしておきます。
初期設定
まず初めに、クライアント機器に公開するファイルの設定を行っておきます。
次に、「B's 動画 on TV」が認識しているクライアント機器の接続許可、及び、トランスコード機能の設定を確認しておきます。
(1)クライアント機器に公開するフォルダやファイルの設定
「B's 動画 on TV」画面上部の、「ファイル」→「ライブラリーに追加」→「フォルダ追加(あるいは、ファイル追加)」を選択して、
コンテンツが入っているフォルダ(あるいは、ファイル)を指定しておきます。
公開できるフォルダ、ファイルはパソコン内蔵のHDDだけでなく、
USBポートに接続した外付けのUSB-HDDやUSBメモリに保存されているものも指定できます。
フォルダやファイルの内容は、以下の写真のように画面右下に一覧表示されます。
なお、動画や静止画のファイルはサムネイル(小画像)表示に切り替えることができます。
(2)「B's 動画 on TV」にアクセスできるクライアント機器の確認とトランスコード機能設定
「B's 動画 on TV」を起動すると、パソコン画面右下のタスクトレイの中にアイコンが表示されるので、
右クリックして「サーバ設定」を選びます。この時、以下のようなサーバ設定画面が表示されるので「B's 動画 on TV」
が認識しているホームネットワーク上の機器を確認できます。
このクライアント機器(ホスト名で表示)のIPアドレスを調べる方法については、
LAN解析ツールのページを参照してください。
接続可否を示すステータスはデフォルトでは許可になっており、トランスコード(ファイル形式の変換)は自動になっています。
接続をしない場合は、機器を選んでから「禁止」をクリックするとステータスが禁止に変わります。
また、トランスコードを常に実行させる場合は、機器を選んでから「強制トランスコード」をクリックすると、
トランスコードが強制トランスコードに変わります。
(3)ニコニコ動画、YouTubeへの接続設定
「B's 動画 on TV」画面左下の「Internet」を選ぶと画面右側にニコニコ動画やYouTubeへの接続設定画面が表示されます。
続いて、上部の「RSS Portal Site」タブを選ぶと、以下の画像のようにRSSの登録画面が表示されるので、
接続するサイトを選びます。
以下の画面は、YouTubeに接続してRSSメニューの中から左上のようなメニューを登録した場合です。
「映画とアニメ」の中のタイトルが右下に一覧表示されています。
ニコニコ動画の場合は日間、週間、月間などのランキングを登録できます。その際にはニコニコ動画のアカウント
(メールアドレスとパスワード)が要求されますので事前にアカウント登録しておく必要があります。
「B's 動画 on TV」で何ができるか
-DLNAサーバソフトとして利用-
ネットワークメディアプレーヤーを用いて視聴
IO DATAの「AV-LS500VX」やBuffaloの「LT-H90」、「LT-H91」
などのネットワークメディアプレーヤーを使用して
「B's 動画 on TV」にアクセスすると、トランスコード機能を利用した動画ファイルの再生・視聴ができます。
PS3などのゲーム機を用いて視聴
ネットワークメディアプレーヤーとしても利用できるPS3等を使用して「B's 動画 on TV」にアクセスできます。
トランスコード機能を利用したコンテンツの再生も可能です。
PS3の詳細については、特集「PS3の使い方」のページにまとめてあります。
デジタルTVを用いて視聴
ソニーのBRAVIAや東芝のREGZAなどのDLNA対応デジタルTVを使用して、
「B's 動画 on TV」にアクセスできます。BRAVIAやREGZAがホームネットワークを介して再生できる動画はMPEG2が中心ですが、
トランスコード(ファイル形式の変換)機能を利用できますので、WMV、FLV、AVI、
MOVなどの各種ファイル形式の動画も再生できるようになります。
但し、動画ファイルのコーデックによっては再生できない場合やファイルを選ぶとソフトが停止(ダウン)する場合があります。
REGZA Z8000を使用して「B's 動画 on TV」にアクセスした場合の再生可能ファイルについて、
実際に試した結果の事例を以下の表に掲載しました。
PCを用いて視聴
DLNA対応のクライアントソフト(例えば、DiXiM2、他など)を搭載したパソコンを用いて他のパソコンの「B's 動画 on TV」にアクセスすると、
各種ファイル形式の動画ファイルをトランスコードして再生・視聴できます。
WindowsのOSであるXP、Vista、Windows 7に付加されているWindows Media Player(WMP11、WMP12)からもアクセスすることができます。
インターネットコンテンツの視聴
「B's 動画 on TV」で登録設定したしたニコニコ動画、YouTubeのコンテンツを視聴することができます。その際に、
インターネット上で広く使われているFLV、MP4などの動画ファイルはトランスコードされて再生・視聴できるようになります。
この機能は、「B's 動画 on TV」にアクセスできるネットワークメディアプレーヤーや
デジタルTV等のクライアント機器からもホームネットワークを介して利用することができます。
なお、インターネットコンテンツはパソコンにはダウンロードされずに、「B's 動画 on TV」
がゲートウェイ的に働いてコンテンツを直接トランスコードし、クライアント機器に配信されます。
また、登録設定したRSSのコンテンツリストは定期的に収集されるようになっています。
変換可能なファイル形式
DLNA機器で再生できないファイルを再生できる形式に自動変換しますので、ファイル形式を意識することなく再生できます。
製品カタログに記載されている再生可能なファイル形式は以下の通りです。
【動画ファイル】
m1v / m2p / m2v / mp2 / mpa / mpeg / mpg / mpv / dvr-ms / mod / avi / divx / asf / wmv / mov / qt / rm / rmvb / vg2 / vob / vro / flv / mp4 / m4v / ts
※再生には、対応したコーデックが必要です。コーデックを追加することで上記以外の再生もできます。
【画像ファイル】 JPEG / BMP / GIF / TIFF / PNG
【音楽ファイル】 aac / m4a / ac3 / mp3 / mpa / ra / rm / rmvb / wav / wma / aa3 / oma / omg
<使用上の注意点>
動画コンテンツのファイル形式によっては「B's 動画 on TV」が急に停止することがあります。
適合しない場合は、そのファイルは無視するようにして欲しいものです(開発元へのお願い事項)。
再生できないファイルをアクセスすると「B's 動画 on TV」との接続が停止することがあります。この時、
PCの「B's 動画 on TV」は稼働していていますが、接続を再開するために「B's 動画 on TV」
を再度立ち上げなければならないことがあります。
YouTubeのコンテンツが再生できない不具合が発生することがあります。
「B's 動画 on TV」にアクセスした時の再生可能なファイル例
(REGZA Z8000を使用して試した結果の一部)
拡張子 画面サイズ |
ファイル 形式 |
映像 コーデック |
音声 コーデック |
レグザ で再生 |
PCで 直接再生 |
.avi 720x480 |
AVI | DV Codec | PCM | ○ | ○ |
.avi 480x320 |
AVI | Divx5 | MPEG1 -Layer3 |
× | 非表示 |
.avi 1280x720 |
AVI | Divx6 | MPEG1 -Layer3 |
× | 非表示 |
.flv 480x400 |
FLV | H263 | MP3 | ○ | ○ |
.flv 480x400 |
FLV | VP6 | MP3 | ○ | ○ |
.mov 480x207 |
QTM | H264 /AVC |
MPEG4 Audi |
ソフト 停止 |
○ |
.mov 640x480 |
QTM | H264 /AVC |
MPEG4 Audio |
○ | ○ |
.mov 480x260 |
QTM | Sorenson | 不明 | ○ | ○ |
.mp4 480x320 |
MPEG4 | H264 /AVC |
MPEG4 Audio |
○ | ○ |
.mp4 720x480 |
MPEG4 | H264 /AVC |
MPEG4 Audio |
× | ○ |
.vob 720x480 |
DVD-Video (VOB) |
MPEG2 | Dolby Digital AC-3 |
○ | ○ |
.mpg 512x384 |
MPEG1 | MPEG1 | MPEG1 -Layer2 |
○ | ○ |
.mpg 720x480 |
MPEG2 /PS |
MPEG2 | MPEG1 -Layer2 |
○ | ○ |
.wmv 630x480 |
WMV | WMV8 | WMA | ○ | ○ |
.wmv 720x480 |
WMV | WMV9 | WMA | ○ | ○ |
.wmv 1920x1080 |
WMV9 -HD |
WMV9 | WMA9 | ○ | ○ |
|
「B's 動画 on TV」で何ができるか
-DLNAクライアントソフトとして利用-
パソコン内のコンテンツの再生
「B's 動画 on TV」はパソコン内蔵のHDDや外付けのUSB-HDD、USBメモリに保存されているコンテンツのプレーヤーソフトとして使用できます。
画面左下の「Music」、「Video」、「Photo」のいずれかを選ぶと、パソコン内の公開設定したフォルダが画面左上に表示され、
その中のファイルが右下に一覧表示されます。その中から目的のコンテンツをダブルクリックすれば右上に再生されます。
ホームネットワークに接続された他のパソコン内のコンテンツ再生
「B's 動画 on TV」はDLNA対応のネットワークメディアプレーヤーソフトして利用できます。
画面左下の「Network」を選ぶと、
ホームネットワークに接続されているパソコンにインストールされているコンテンツサーバソフトが画面左上に一覧表示されます。
その中から目的のものを選ぶと画面右下にフォルダ等が一覧表示されますので、その中のコンテンツをダブルクリックすれば再生が始まります。
なお、この場合は、再生できるファイルの種類は「B's 動画 on TV」がアクセスしているコンテンツサーバソフトの特性に依存します。
インターネットコンテンツの視聴
「B's 動画 on TV」で登録設定したしたニコニコ動画、YouTubeのコンテンツを視聴することができます。その際に、
インターネット上で広く使われているFLV、MP4などの動画ファイルはトランスコードされて再生・視聴できるようになります。
なお、YouTubeのコンテンツが再生できない不具合が発生する場合があります。
パソコン内蔵HDDや外付けUSBデバイスのコンテンツの再生画面例
他のパソコン内コンテンツの再生画面例