DLNAに対応したネットワークメディアプレーヤーの使い方
ネットワークメディアプレーヤーはテレビに直接接続して、以下の図1のように、
ホームネットワーク(家庭内LAN)に接続されたパソコン、NAS(LAN-HDD)、
BD・DVD・HDDレコーダなどのコンテンツサーバ機器に保存されているマルチメディアコンテンツ(放送/動画/画像/音楽)を、
離れた場所に置いてあるテレビで自由に選んで視聴することができるアダプタ装置です。
形態としては、プレーヤー専用機、ゲーム機(PS5/PS4/PS3、Xbox等)などがありますが、
最近はテレビのHDMI端子に接続するAmazon Fire TV StickやChromecast with Google TVのようなHDMIデバイスが広く利用されるようになっています。
ネットワークメディアプレーヤーの使い方の特徴としては、下記のような点が挙げられます。
異なるサーバ機器のコンテンツをまとめて視聴
インターネットでダウンロードした動画・静止画・音楽などのコンテンツや、TV放送を録画したコンテンツ等を各種機器に多数保存している場合や、
あるいは、スマートフォンやビデオカメラ、デジカメで撮影した映像コンテンツやCD等の音楽コンテンツが多数ある場合、
テレビにネットワークメディアプレーヤーを接続することにより、
これらのコンテンツをテレビを用いてまとめて利用・視聴できるのでたいへん便利になります。
インターネットコンテンツを視聴
インターネット上にはNetflix、Hulu、Prime Video、YouTubeなどの映像配信サイトが多数ありますが、
これらにアクセスして視聴することができます。
なお、対応している映像サービスは機種によって異なっています。
プレーヤー機能の無いモニタテレビ等でデジタルコンテンツを視聴
プレーヤー機能の無いモニタテレビ等にネットワークメディアプレーヤーを接続すればデジタルコンテンツを視聴できるようになるので、
古い機器でも有効活用できます。
以下では、代表的な機器間相互接続方式であるDLNAに対応したネットワークメディアプレーヤーを中心に、 マルチメディアコンテンツを利用・視聴する方法や表示画面例を紹介します。
図1 ネットワークメディアプレーヤーの使い方
<関連情報>
Android OSを搭載し、テレビのHDMIポートに接続できるスティック形状の小型Android端末が発売されるようになっていますが、
ネットワークメディアプレーヤーと同様な機能を備えたプレーヤーアプリをインストールして使用すると、
Android端末をネットワークメディアプレーヤーのように利用できるようになっています。
詳細については、下記のページをご覧ください。
「Android端末を用いたネットワークメディアプレーヤー -DLNA対応アプリで実現-」
ネットワークメディアプレーヤーを用いて
マルチメディアコンテンツを視聴
ネットワークメディアプレーヤーは、ホームネットワークに接続されているパソコンやNASなどのサーバー機器や保存されているコンテンツを自動認識するために、
ほとんどの製品が機器間相互接続方式のDLNAを採用しており、この機能を搭載しています。
更に、デジタル放送の著作権保護方式DTCP-IPにも対応していればデジタルTVやBDレコーダーなどで録画した番組を視聴することもできます。
また、サーバー機器については、メーカーや機種が異なっていてもDLNAやDTCP-IPに対応していれば、
ネットワークメディアプレーヤーがコンテンツを再生できるようになっています。
DLNAに対応している主なネットワークメディアプレーヤー製品としては、
- BuffaloのLink Theater(リンクシアター)
- IO DATAのAvel Link Player(リンクプレーヤー)
などの専用機が当初発売されました。
また、次のようなゲーム機もネットワークメディアプレーヤーとして利用できます。
・ソニーのプレイステーション(PS3、PS4、PS5)
・マイクロソフトのXbox360、Xbox One
しかし、最近ではテレビのHDMI端子に直接に挿して利用するAmazon Fire TVやChromecast with Google TVなどのHDMIデバイスが普及して、
これらをネットワークメディアプレーヤーとして利用することが多くなっています。
これらは動画配信サービスやYouTubeなどの視聴に広く用いられるようになっていますが、
DLNA対応のアプリをインストールすることによってPCやNAS等のコンテンツを視聴するネットワークメディアプレーヤーとして利用できます。
<参考情報>
ネットワークメディアプレーヤーが発売され始めた頃の製品例を以下に掲載しておきました。
現在では、中古品あるいは新品をアマゾン等で入手できる場合があります。
Buffalo Link Theater:
- 地デジ・BS・CSチューナー搭載: DTV-X900
- 地デジ・BS・CSチューナー搭載: LT-H91DTV
- 有線LAN対応・Webブラウザ搭載: LT-H91LAN
- 地デジ・BS・CSチューナー搭載: LT-H90DTV
- 有線LAN対応: LT-H90LAN
- 無線LAN対応: LT-H90WN
IO DATA Link Player:
- 地デジ・BS・CSチューナー搭載:
HVT-BCT300S
- 地デジ・BS・CSチューナー搭載:
HVT-BCT300
- DTCP-IP対応、アクトビラ対応:
AV-LS700
- DTCP-IP対応、アクトビラ対応: AV-LS500VX
ソニー:
マイクロソフト:
次に、ネットワークメディアプレーヤーを用いて各種コンテンツを視聴する方法について紹介します。
パソコンのコンテンツを視聴
パソコンのコンテンツをネットワークメディアプレーヤー視聴するには、DLNA対応のサーバーソフトをパソコンに搭載しておく必要があります。
代表的なサーバーソフトとしては、Mezzmo
やKodi、
TVersity(サポート終了)などがあります。
また、Windowsパソコンでは搭載されているWindows Media PlayerがDLNA対応のサーバーソフトとして使用できます。
なお、Windows Media PlayerはDLNAが採用している接続方式UPnPを使っているのでサーバーソフトとして利用できています。
但し、コンテンツを認識させるためにコンテンツの共有(公開)設定は行っておきます。
NASのコンテンツを視聴
NASのコンテンツを視聴するには、DLNAに対応しているNASを使用します。
NASの製品例は、「NAS(LAN接続HDD)の使い方 -DLNA/DTCP-IP対応 -」のページを参照してください。
デジタル放送の視聴
デジタル放送コンテンツを視聴するには、DLNAに対応しており、
更に、著作権保護技術のDTCP-IPにも対応しているネットワークメディアプレーヤーを使用します。
録画対応のデジタルTVやBDレコーダー、NAS、パソコン等の録画番組をホームネットワークを介して再生することができます。
また、デジタル放送チューナーを搭載したネットワークレコーダー製品(nasne、
REC-ON等)が発売されるようになり、これを利用するとデジタル放送や録画番組を視聴することができます。
インターネットコンテンツの視聴
ネットワークメディアプレーヤーの使い方の特徴として、各種のインターネット映像サービスを利用できる点や、
YouTubeなどの動画共有サイトのコンテンツをテレビで視聴できる点があります。
但し、どのような映像サービスを利用できるかは製品によって異なっています。
また、インターネットへのアクセスは、ネットワークメディアプレーヤー単独でアクセスできる場合と、
パソコン内のソフトを介してアクセスする場合があります。
例えば、前者のケースとしてはAmazon Fire TVに動画配信サービスのアプリをインストールすればNetflix、
Hulu等の動画を視聴することができます。
また、後者のケースとしてはWindowsパソコンを用いたり、
「Mezzmo」のようなサーバソフトを使用する方法があります。
これらがインターネットコンテンツにアクセスしてダウンロードを行い、
そのコンテンツをネットワークメディアプレーヤーに配信してくれます。
その他のネットワークメディアプレーヤー
DLNAには対応していませんが、DLNAで採用しているUPnP(Universal Plug and Play)等のプロトコル(通信手順)
を組み込んでDLNA対応機器と同じようにサーバー機器を認識してコンテンツを再生する働きを持っているネットワークメディアプレーヤーがあります。
例えば、
プリンストンテクノロジー社の
「
デジ像 ハイレゾ対応 PAV-MP2YTHR
」、
などがあります。
ネットワークメディアプレーヤーの表示画面例
コンテンツサーバ機器に保存されているコンテンツをネットワークメディアプレーヤーを用いて視聴する場合、
各機器やコンテンツを選ぶ手順、及び、GUI(Graphical User Interface)は、各メーカーとも工夫がされていますが、
基本的な流れは以下の図のようになります。
目的のコンテンツを選ぶ方法としては、
- サーバ機器を最初に選ぶ場合
- 動画・静止画・音楽の分類を最初に選ぶ場合
の二通りに大別できます。
図2 マルチメディアコンテンツの視聴手順
<参考情報:ネットワークメディアプレーヤー専用機の画面例>
周辺機器メーカー(Buffalo、IO DATA)のネットワークメディアプレーヤーの画面例を以下に掲載しました。
(現在は、両者とも生産終了となっています)
Buffalo「Link Theater LT-H90」の場合
図3 Link Theaterの最初の画面(Buffalo Link Theater LT-H90)
図4 「コンテンツを選択」を選んだ場合のサーバ選択画面
図5 「ネットワーク共有フォルダ」を選んだ場合の
パソコン、LAN-HDD選択画面
IO DATA「Avel Link Player AV-LS500VX」の場合
図6 Link Playerの最初の画面(IO DATA Avel Link Player AV-LS500VX)
図7 「メディアプレーヤー」を選択した場合の画面
(IO DATA Avel Link Player AV-LS500VX)
図8 「メディアサーバー」を選択した場合の画面
図9 PC1の「TVersity Media Server」を選んだ場合の画面