レグザAppsコネクト(Regza Apps Connect)とは
レグザAppsコネクト(Regza Apps Connect)は、
東芝のデジタルテレビREGZAやBD・DVDレコーダーとスマートフォン・
タブレット等のモバイル機器との連携や、インターネット上のクラウドサービスの利用を行うことができます。
レグザAppsコネクトは2010年10月にサービス開始が発表され、当初はCELLレグザやREGZAブルーレイ・RDシリーズのレコーダーなど一部の機種が対応しており、
モバイル機器はiOS 3.1.3以降のiPhone/iPod touch/iPadなどでしたが、その後は対応機種が次第に拡大されてきました。
レグザAppsコネクトの機能としては、スマートフォンやタブレットに搭載したアプリケーション「Apps(アプス)」を使用して、デジタルテレビ、 BD・DVDレコーダーやインターネットクラウド上のサーバーにある多くのデータを便利かつ簡単に利用できるようになります。
Appsはスマートフォンやタブレットに搭載されているAndroid OSやiOSに対応するいろいろな機能のものが用意されており、
- 機器間の連携
- ソーシャルネットワークサービス(SNS)の利用
などを行うことができます。
例えば、スマートフォンやタブレットを使って録画対応REGZAやBD・DVDレコーダーの各種コントロールを行なったり、
BD・DVDレコーダーで録画した番組を別の部屋のREGZAで再生させるなど、機器間の連携により操作性や利便性を実現しています。
また、録画した番組の「タグリスト」を作成する機能を持つApps「RZタグラー」を利用すると、
全国のユーザーがチェック(タグリスト作成)した番組の注目シーンを知って(タグリストシェア)後から鑑賞できるなどユーザー同志のコミュニケーションの場を作り出すことができ、
テレビの新しい視聴スタイルを実現しようとしています。
レグザAppsコネクトに対応している機器としては、次のような機種があります。
東芝のAV家電
- デジタルテレビ:
XS5/X3、Z7/J7/HB2/ZT2/ZP3/Z3、ZP2/ZG2/Z2/RB2シリーズ等 - レグザブルーレイ:
DBRシリーズ(DBR-M190/180、DBR-Z160/150、他)
RDシリーズ(RD-BZ810、RD-X10、ネットdeナビ搭載機種等) - レグザPC
モバイル機器(Appsをインストール)
- スマートフォン:REGZA Phone(限定機種)、iPhone 3GS等
- タブレット:Android OSを搭載した限定機種
なお、DLNA機能を持つAppsである「RZ見るナビ」を使用する場合は、 他社のDLNAサーバー機能を持つ録画テレビやレコーダーにも対応できることがあります。
レグザAppsコネクトのその後の展開
上記しましたレグザAppsのようなアプリ関係のサービスの他にも、
クラウドを活用したテレビ番組に関するレグザクラウドサービス「TimeOn」も進められました。
しかし、2015年~2017年にこれらのサービスの見直しが行われました。
例えば、2016年9月には一部のアプリの提供が終了しました。
また、レグザクラウドサービスの「TimeOn 番組シーン検索」、「RZ番組ナビ」、レグザAppsコネクトの「RZボイスリモ」の3アプリは、
2017年3月末に配布を終了しています。
現在は、インターネットを利用した全般的なサービスとして、
「みるコレ」サービスが提供されています。
<注意点:無線LAN環境が必要>
アプリケーションソフトのAppsを搭載しておくスマートフォンやタブレットは内蔵の無線LANでREGZAやBD・DVDレコーダー等の機器と通信するので、
ホームネットワーク(家庭内LAN)は無線LANルーターを用いた無線LAN環境を用意しておく必要があります。
レグザAppsコネクトのイメージ
(東芝ホームページより引用)
レグザAppsコネクト(Regza Apps Connect)の
アプリケーション「Apps(アプス)」
レグザAppsコネクトのアプリケーションとしては、次のようなAppsが用意されており、
スマートフォンやタブレットなどにインストールして利用します。
Appsの入手は、Android版はGoogle Play(旧Androidマーケット)から、iOS版はApps Storeからできます。
新規に提供されたアプリ
RZクラウド(タブレット対応)
テレビ画面上の操作を手元のタッチパネルで実現する。
レグザクラウドサービス「TimeOn」に対応した Androidタブレット用。
RZ番組ナビ(タブレット対応)
テレビ番組表をタブレット上に表示する。
タッチパネルで番組表をスクロールして、気になる番組等の詳細情報を見る。
RZテレビ(タブレット対応)
地上デジタル放送やワンセグ放送をレグザタブレットで視聴できる。
RZスケジューラ(タブレット・スマートフォン対応)
予約ランキングで人気番組を確認してから録画予約したり、複数機器の録画
予約状況を一元管理する。機器はREGZA、レグザブルーレイ(DBR/RD)。
RZライブ
対応OS:Adroid(スマートフォン/タブレット)
対応機器:レグザブルーレイ(DBRシリーズ)
RZライブは、レグザブルーレイのチューナーで受信している放送をタブレットで視聴できるアプリです。
RZプレーヤー
対応OS:Adroid(スマートフォン/タブレット)
対応機器:REGZA、レグザブルーレイ(DBRシリーズ)
RZプレーヤーは、録画対応REGZAやレグザブルーレイで録画した番組をタブレットで再生・視聴できるアプリです。
RZポーター
対応OS:Adroid(スマートフォン/タブレット)
対応機器:レグザブルーレイ(DBRシリーズ)
RZポーターは、録画した番組をタブレットにダビングすることができ、外出先などでダビング番組を再生・視聴することができます。
RZタグラー
対応OS:Adroid/iOS/Windows/Mac(スマートフォン/タブレット/PC)
対応機器:REGZA、レグザブルーレイ(DBR/RDシリーズ)、PC
RZタグラーは、録画番組のシーン頭出し情報を記録できる「タグリスト作成」機能や、
その情報を全国のユーザー同志で共有できる「タグリストシェア」機能を持っています。
また、スマートフォン等でテレビやレコーダーを操作できる「タッチリモコン」などの機能を持っています。
機器に付属しているリモコンは赤外線を用いていますが、スマートフォンやタブレットの場合は無線LANで接続しますので、
スマートフォン等を機器の方に向ける必要はありません。
また、複数の機器を登録できるので何台ものテレビやレコーダーの操作が可能です。
この他に、Android版ではタグリストの人気ランキングを閲覧できる「RZランキング」や他のユーザーとの交流が楽しめる「Twitter活用」などの機能を持っています。
RZコマンダー
対応OS:iOS(スマートフォン)
対応機器:REGZA、レグザブルーレイ(DBR/RDシリーズ)
RZコマンダーは、RZタグラーからタグ作成機能を除いたものであり、「タッチリモコン」や「タグリストシェア」の機能を持っています。
RZ見るナビ
対応OS:Adroid/iOS(スマートフォン/タブレット)
対応機器:REGZA、レグザブルーレイ(DBR/RDシリーズ)
RZ見るナビは、DLNA機能を持つアプリです。DLNAサーバー機能を持つレグザブルーレイ等で録画した番組をスマートフォンやタブレットからコントロールして、
DLNAレンダラー機能を持つREGZAに表示させることができます。
また、RZタグラーと同様なリモコン機能やタグリスト機能も持っています。
なお、「RZ見るナビ」のDLNA機能を利用すると、東芝以外のメーカーのDLNA対応サーバー機器(録画テレビやレコーダー)
で録画した番組もREGZAに表示できる場合があります。
(例)日立の録画テレビやソニーのBDレコーダー等の一部機種
RZ現在番組
対応OS:Adroid/iOS(スマートフォン/タブレット)
対応機器:REGZA、レグザブルーレイ(DBR/RDシリーズ)
RZ現在番組は、地上/BSデジタル放送の現在時刻や次番組の番組表をスマートフォンなどに一覧表示し、
テレビやレコーダーなどのチャンネルを切り替えることができます。
RZアートリモコン
対応OS:Adroid(スマートフォン/タブレット)
対応機器:REGZA、レグザブルーレイ(DBR/RDシリーズ)
RZアートリモコンは、テレビ視聴に特化したリモコンや録画番組の操作に特化したリモコンなど、
使用頻度の高い機能だけで構成されたリモコン機能を個性的なデザインで美しく表示できます。
RZ節電リモ
対応OS:Adroid/iOS(スマートフォン/タブレット)
対応機器:REGZA
RZ節電リモは、電力会社が発表したデータをもとに電力使用率の予想値と実績値をグラフ表示でき、タブレットなどで確認できます。
また、電力の使用状況に応じて自動でREGZAの節電モードを調整することができます。
手動で節電ボタンを選択して節電モードに切り替えることも可能です。
レグザAppsコネクト(Regza Apps Connect)の展開
レグザAppsコネクトは、REGZAやBDレコーダー、スマートフォン、タブレットなどの機器間の連携機能を強化しており、 更に、タグリスト機能を利用して録画情報をクラウドサーバーに集め、これを多くのユーザーが共有できるサービスを行なっています。
一方、インターネットのクラウドサービスを利用する仕組みとしては、パナソニックが実施しているビエラ・コネクト(VIERA CONNECT)
がありますが、レグザAppsコネクトとは利用できるサービスが異なっています。
ビエラ・コネクトはVODサービスやライフスタイル情報などをデジタルテレビ「VIERA」に表示させて利用する形態をとっており、
中心機器となるのはVIERA本体であり付属のリモコンで各種操作を行なっています。
(以下の利用イメージ図を参照)
レグザAppsコネクトが今後ビエラ・コネクトのようなサービスまで含めて拡張していくかは東芝の事業コンセプトに依る事になりますが、
拡張できる可能性は秘めています。
例えば、VIERAは本体にアプリをダウンロードして付属リモコンで各種操作を行なっていますが、
同様な機能を持つアプスとクラウドサービスシステムを開発することなどが考えられます。
デジタルテレビは放送を「観るだけのテレビ」ではなくて各種情報やサービスを利用する「使うテレビ」へと変化しています。
ユーザーのニーズを先取りしたり、使い方を創出していくことがテレビメーカーの事業を拡大していくための大きな課題となっています。
レグザAppsコネクの利用イメージ(左)とビエラ・コネクトの利用イメージ(右)
(東芝ホームページ、パナソニックホームページより引用)